高齢者施設の選び方の基本を解説します。
2024/12/19
高齢化が進む現代、終活を始める中で高齢者施設について考える方が増えています。
家族や自身の今後を安心して任せられる場所を見つけるためには、施設の種類や特徴を正しく理解し、
自分に合った選択肢を見つけることが大切です。
夫婦で住める施設をお探しの方もいらっしゃいます。ご希望はさまざまです。
先日、高齢者施設を運営している会社の方に事務所にお越しいただきご説明していただきました。
その時に考えたことも踏まえつつ、できるだけフラットな目で高齢者施設の選び方を解説します。
この記事では、主な高齢者施設の種類や特徴、メリットとデメリットをわかりやすく説明します。
目次
高齢者施設選びの第一歩:自分に合った施設を見つけるために
高齢者施設の種類
高齢者施設は大きく分けると以下の種類があります。
●特別養護老人ホーム(特養)
●介護老人保健施設(老健)
●有料老人ホーム
●サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
●グループホーム
それぞれの施設について詳しく見ていきましょう。
特別養護老人ホームと介護老人保健施設の違いを深掘り
特別養護老人ホームは、主に常時介護が必要な高齢者を対象とした施設です。
ここでは、介護職員が24時間体制でサポートを行い、入居者の生活全般を支援します。
入居条件は原則として要介護3以上で、必要に応じて医療面の管理も行われます。
一方、介護老人保健施設は、リハビリテーションや医療サービスを重視した施設です。
こちらは、主に在宅復帰を目指す方々を受け入れ、一定期間入所しながらリハビリを受け、
生活支援を受けます。
入所には医師の判断が必要で、医療ケアが求められることが多いのですが、
基本的には短期入所を想定しています。
このように、それぞれの施設は高齢者のニーズに応じたサービスを提供しており、
選択肢を理解することで、本人や家族が安心して生活できる環境を選ぶ手助けとなるでしょう。
1. 特別養護老人ホーム(特養)
対象者: 日常生活で常に介護が必要で、自宅での介護が困難な方が対象です。
特徴:
1.公的な施設であり、入居費用が比較的安価です。
2.介護保険が適用されるため、経済的負担が軽減されます。
メリット:
1.介護が手厚く提供される。
2.経済的負担が比較的軽い。
デメリット:
1.入居待ちの期間が長い場合があります。
2.自立した生活を送れる方は入居できない場合があります。
2. 介護老人保健施設(老健)
対象者:
リハビリを重視し、自宅に戻ることを目指している方が対象です。
特徴:
1.医療と介護の両方が提供されます。
2.原則として、入所期間は短期です。
メリット:
1.医療ケアとリハビリを受けられる。
2.自宅復帰を目指せる環境。
デメリット:
1.長期間の入居は難しい。
2.自宅復帰が難しい場合、他の施設に移る必要がある。
3. 有料老人ホーム
有料老人ホームはさらに以下の3種類に分かれます。
●介護付き有料老人ホーム
●住宅型有料老人ホーム
●健康型有料老人ホーム
特徴:
1.民間が運営しており、多様なサービスや設備があります。
2.入居条件や費用は施設ごとに異なります。
メリット:
1.サービス内容が多岐にわたる。
2.選択肢が豊富で、自分に合った施設を選びやすい。
デメリット:
1.費用が高額になる場合がある。
2.施設ごとの質の差が大きい。
4. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
対象者:
比較的自立した生活を送れる高齢者。
特徴:
1.バリアフリー構造の住宅であり、必要に応じて介護サービスを受けられる。
2.賃貸契約形式が一般的です。
メリット:
1.自立した生活を重視できる。
2.必要に応じて介護サービスを利用可能。
デメリット:
1.介護度が高くなると他の施設への移行が必要。
2.サービス内容が限定的な場合がある。
5. グループホーム
対象者:
認知症の方が対象。
特徴:
1.少人数制で、家庭的な環境で生活します。
2.スタッフが常駐し、認知症ケアに特化した支援が行われます。
メリット:
1.家庭的な雰囲気で生活できる。
2.認知症ケアが充実している。
デメリット:
1.定員が少なく、空きが少ない場合がある。
2.比較的費用が高額になることも。
高齢者施設を選ぶポイント
施設を選ぶ際には以下のポイントを考慮しましょう。
介護の必要度: 自身や家族がどの程度の介護を必要としているかを確認します。
費用:
入居費用や月額費用を事前に調べ、経済的に無理のない範囲で選ぶことが重要です。
立地:
家族が訪問しやすい場所や、住み慣れた地域で探すと安心ですね。
施設の雰囲気やスタッフの対応:
見学を通じて、施設の雰囲気やスタッフの対応を直接確認しましょう。
医療やリハビリの充実度: 健康状態や必要なケアに応じて、
医療サービスがが充実している施設を選びましょう。
まとめ
高齢者施設を選ぶ際には、施設の種類や特徴をよく理解し、
自身や家族の状況に合った選択肢を見つけることが大切です。
行政書士シーガル事務所では、終活相談を通じて高齢者施設の選択や契約に関するアドバイスを行っています。また、「かかりつけ行政書士登録制度」を活用し、日常的な相談も可能です。
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(文責 川上)