親に終活を提案するポイント
2024/12/26
年末年始は家族が集まる貴重な時間。久しぶりに実家へ帰省し、親の健康や生活の様子を見て、今後のことについて考えたくなる方も多いでしょう。でも、親に「終活」を提案するのはなかなかデリケートな話題です。藪から棒に、不意に切り出すと、親が驚いて不快に感じたり、心を閉ざしてしまうこともあります。
この記事では、40代・50代の皆さんが、親に終活を提案する際のポイントや言い方について具体的に解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
なぜ終活をしてもらいたいのか。その目的を明確に!
親に終活を提案する際にまず大切なのは、自分がなぜ親に終活を提案したいのか、ご自身がその理由を整理することです。
たとえば、
●親に安心して暮らしてもらいたい
●家族でしっかり話し合っておきたい
●もしもの時に皆が困らないように準備したい
皆さんご自身の中に、こうした理由があるのではないでしょうか。親御さんに伝えるときも、「自分たちが困らないために」ではなく、「お父さんお母さんが幸せに過ごせるために備えておきたいんだ」という切り口で話すと、親御さんも安心感をもって聞いてくれることが多いです。
家族会議のすすめ:会話を始めるきっかけを作る
いざ、親御さんに終活の話を切り出すとなると、そのタイミングは難しいもの。自然に会話が始められるような状況やきっかけを作るには、コツがあります。
1.自分の体験を共有する
自分が最近体験したことや学んだことを話題にするのは非常に効果的です。
「最近、会社の同僚のお父さんが急に亡くなって、いろいろ手続きが大変だったみたいなんだ。」
「友達のお母さんが遺言書を作ったらしくて、話を聞いたんだけどね…」
こうした話題は、不自然になることなく、親御さんにとっても身近な話題として受け取られます。
2. テレビ番組やニュースを利用する
年末年始は特番や家族向けの番組が多く放送されています。その中で終活や相続に関する話題が取り上げられることもあります。
「この前テレビで終活の話題をやってたんだけど、すごくためになったよ。見た?」
「今朝のニュースで相続トラブルの話を見たんだけど、意外と準備が大事みたいだね。」
こうした話題を入り口にすると、重たい印象を与えずに会話を始められます。
3. 軽い質問から始める
気を付けたいのは、いきなり親御さんに「終活をしよう」と言うことです。これは危険です。まずは親御さんの考えをしっかり聞き、否定せず理解を示すことが大切です。
「お父さんたちって、今の家にずっと住み続ける予定?」
「将来、どんな風に暮らしたいとかあるの?」
「へぇ、そんな風に考えてるんだね。他には何か考えていたりするの?」
こうした質問をきっかけに、自然な形で話を広げていきましょう。
終活に必要な心の準備:親を不快にさせないための配慮
会話を始めるにあたって、子供世代として心の準備をしておく必要があります。
親世代にとって「終活」という言葉は、どうしても死を連想させるもの。そのため、悲観的・ネガティブに捉えられることがあります。以下の点に注意して、ポジティブな話題として伝える工夫をしましょう。
1. 前向きな言葉を使う
「終活」という言葉に抵抗を感じる方も多いので、代わりに「これからのこと」「安心のための準備」など、柔らかい表現を使ってみるのもとても大事なポイントです。
「将来のために、少しずつ準備をしておくのもいいかなと思って。」
「何かあったときに、みんなが困らないようにしておくのは大事だよね。」など、これからの明るい未来の順にであることを意識して言葉を選んでください。
2. 親の意向を尊重する
終活の話をする際、親御さんの意見や気持ちを否定せず、しっかり聞く姿勢が大切です。自分の意見を押し付けるのではなく、まずは親御さんの希望を優先しましょう。
「お父さんたちはどう思う?」
「どんな風にしたいか、少しずつ話してみない?」などのように、「お父さんお母さんの気持ちが第一だよ」という姿勢で臨みましょう。
3.急がない
終活の話題は、一度で全てを話し終える必要はありません。むしろ、何回かに分けて少しずつ進めるほうが負担が少なく、親御さんも前向きに考えやすくなります。
この年末年始は、終活のきっかけを作るだけで十分です。
安心して新年を迎えるために
年末年始は家族が集まり、日常の忙しさから離れて大切なことを話し合う絶好の機会です。
この時期に、終活について家族で話し合うことは、今後の人生をより安心して迎えるために非常に大切です。
行政書士シーガル事務所では、終活に関する様々なサポートを行っています。
遺言作成のサポート 親の意思をしっかり形にするために、遺言書の作成をお手伝いします。
家族信託の相談 家族信託を活用することで、親の財産を安全に管理・運用する仕組みを作ります。
定期的なフォローアップ 遺言作成後も、財産や状況に変化があった際に適切なアドバイスを行います。
また、「かかりつけ行政書士登録制度」により、いつでも気軽に相談できる環境を整えています。親御さんにとっても、安心して相談できる存在になることを目指しています。
年末年始の帰省は、親との大切な時間を共有する機会です。親に終活を提案する際は、自然なきっかけを作り、前向きで丁寧な言葉を選びましょう。無理に話を進めるのではなく、親の気持ちを尊重しながら少しずつ進めることが成功の秘訣です。
もし終活について相談したいと思ったら、ぜひ行政書士シーガル事務所にお問い合わせください。私たちは、あなたとご家族の未来を安心で満たすためのサポートを全力で行います。
お問い合わせは、こちらのフォームやお電話からお気軽にどうぞ!(文責 川上)