令和8年・第23次ものづくり補助金を徹底解説|採択される事業計画書のポイント
2026/03/25
ものづくり補助金23次公募は、
「革新的な新製品・新サービス開発」や「海外需要開拓」に本気で取り組む中小企業の大型設備投資を
最大3,000万円まで支援してくれる強力な補助金です。
第1章 2026年・第23次公募のポイント整理
サブタイトル
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下「ものづくり補助金」)第23次公募は、
令和8年2月6日~5月8日17時が公募期間、電子申請受付は4月3日17時開始とされています。
●補助金の目的
中小企業・小規模事業者が今後の制度変更や賃上げに対応するため、
生産性向上に資する革新的な新製品・新サービス開発・海外需要開拓のための設備投資を支援し、
経済活性化を図ることです。
この「目的」に沿った事業であるか?
これが応募を検討するにあたり最初にチェックするポイントです。
●補助事業のスキーム
1.中小企業等が事務局に申請し
2.外部有識者による審査で「補助金交付候補者」として採択され
3.その後の交付申請・実績報告を経て補助金が支払われる流れです。
申請は原則電子申請のみです。
GビズIDプライムアカウントの事前取得が必須で、
アカウントの発行に時間を要するため早めの準備が必要です。
第2章 対象事業・補助額・補助率の「ツボ」
第23次公募の補助対象事業枠は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2つです。
●製品・サービス高付加価値化枠(今回は主にこちらを解説します)
・対象
革新的な新製品・新サービス開発のための設備・システム投資
(既存製品の生産プロセス改善だけの投資は対象外)。
注:「革新的」の判断が難しい点です。判断に迷われたらご相談ください。
・補助上限額(従業員数による)
1~5人 750万円
6~20人 1,000万円
21~50人 1,500万円
51人以上 2,500万円
(全て補助下限100万円)。
・補助率
中小企業1/2、小規模企業・再生事業者は2/3。
●グローバル枠
・対象
輸出・インバウンド・海外子会社との連携等を通じて、海外事業により国内の生産性を高める取組。
・補助上限額
3,000万円(補助下限100万円)。
・補助率
中小企業1/2、小規模事業者2/3。
さらに、「大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例」で、
従業員規模に応じて最大+1,000万円まで上限額を追加できる仕組みがあります。
また、「最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例」により、
一定条件を満たすと補助率2/3が適用されるケースもあります(小規模を除く中小企業向けの特例)。
◎補助対象経費
機械装置・システム構築費(単価50万円以上の設備投資が必須)を中心に、
技術導入費・専門家経費・原材料費・クラウドサービス利用費・外注費・知財関連経費などが認められます。
一方で、建物や簡易建物、車両、人件費、汎用PC・タブレット等の目的外利用になり得る設備等は
補助対象外とされている点に注意しましょう。
第3章 審査項目から読み解く「採択される事業計画」の要件
公募要領第4章では、
書面審査において外部有識者が「書面審査項目・加点項目・減点項目」に沿って評価することが
明記されています。
審査の観点は、おおむね次のような切り口で整理できます。
●補助事業の適格性
本補助金の目的(生産性向上・革新的な新製品・新サービス・海外需要開拓)と合致しているか。
●経営力
自社の外部環境・内部環境を踏まえた経営戦略の中に補助事業が位置づけられているか。
会社全体のビジョン・中期計画と一体になっているか。
●事業性
高い付加価値や賃上げ目標を達成できる可能性があるか。
市場規模・顧客・ニーズ・競合との差別化・価格・収益性が定量的に説明されているか。
●実現可能性
必要な技術力・人材・資金調達余力があるか。
スケジュール・体制・費用対効果が現実的か。
●政策面(政策整合性)
地域経済への波及効果、賃上げ・最低賃金引上げ、カーボンニュートラル・DXなど、
国の政策方向と整合しているか。
また、本補助金は「補助事業終了後3~5年」の事業計画期間において、
付加価値額:年平均成長率3.0%以上、従業員1人当たり給与支給総額:年平均成長率3.5%以上、
事業所内最低賃金:地域の最低賃金+30円以上(毎年)
を達成することが「基本要件」とされており、未達の場合は補助金返還を求められる仕組みです。
つまり、審査委員は「新規性・革新性があるか」だけでなく、
「数字で裏付けされた成長・賃上げ計画を本当に実現できるか」を冷静にチェックしています。
第4章 審査委員視点でみる「事業計画書の磨き方」
ここからは、公募要領の審査項目と、採択事例を解説する専門記事の内容を踏まえ、
「審査委員ならここを見る」という視点で事業計画書の書き方のヒントを整理しましょう。
1.筋の通った「ストーリーライン」を作る
多くの不採択案件は、個々の説明は書いてあるものの、「なぜこの投資が必要なのか」という全体の物語がつながっていません。
審査員が読みやすいのは、例えば以下のような流れです。
・自社の現状・強み・外部環境(市場・競合・顧客)の分析
↓
・そこから導かれる課題(定量的な根拠付き)
↓
・課題解決の手段としての新製品・新サービス(または海外展開)の構想
↓
・それを実現するために必要な設備投資の内容・仕様・費用
↓
・売上・利益・付加価値・賃上げ・最低賃金の数値計画と、その算出根拠
↓
・実行体制・スケジュール・リスクと対策
この流れを意識した上で、ものづくり補助金の参考様式・審査項目に対応する形で文章を配置していくと、
「読みやすく、評価しやすい」計画書になります。
2.「革新的な新製品・新サービス」の具体性
製品・サービス高付加価値化枠では、
「既に同業で相当程度普及しているサービス」や「単なる機械更新」は補助対象外、とされています。
※公募要領P3記載
「革新的な新製品・新サービス開発の取 組が補助対象であり、
既存の製品・サービスの生産等のプロセスについて 改善・向上を図る事業は補助対象外」
これを審査委員の立場から見ると、例えば次のようなポイントとなります。
・何が「新しい」のかが、一般の中小企業担当者にも理解できる言葉で説明されているか。
・顧客側の価値(コスト削減・リードタイム短縮・品質向上・売上向上など)の変化が
定量的に示されているか。
・競合製品・既存代替手段との違いが、スペック・価格・サービス内容で数字比較できるか。
専門的な技術内容を延々と書くより、
「従来比〇%の時間短縮」
「不良率を〇%→〇%に低減」
「既存品に比べ単価を〇%抑えつつ性能は〇%向上」といった定量表現のほうが、
審査員の評価につながりやすいでしょう。
3.数値計画と根拠の「一貫性」
公募要領は、付加価値額・1人あたり給与・最低賃金水準について、
目標値と算出根拠を具体的に示すよう求めています。
ここで審査委員が特に気にすることがあります。
・市場規模・シェアなどは現実的でも、売上計画だけ急に「きれいな右肩上がり」になっている。
・設備稼働率や原価率の前提が、説明もなく“都合のいい数字”になっている。
・賃上げ・最低賃金の計画と、損益・キャッシュフローの計画が整合していない。
審査委員は、多数の計画書を見ているため、「数字の嘘」はすぐに見抜きます。
逆に、次のような書き方は評価が高くなる可能性があります。
・売上シナリオ:市場規模×ターゲットセグメント比率(見込顧客)×想定シェア×平均単価=売上
・付加価値額:営業利益+人件費+減価償却費。設備投資後の回収期間(率)を織り込む。
・賃上げ:基本給改定・賞与・新規採用を分けて給与総額の増加要因を説明する。
上記はあくまでも例ですが、
「なぜこの数字になるのか」を1つずつ因数分解し、根拠を明示していくことで、
審査委員が安心して「実現可能」と判断できる計画になります。
4.実行体制・資金調達の説得力
ものづくり補助金は、採択後に交付申請・発注・支払い・実績報告を行い、
その後に補助金が支払われる「立替払い」の仕組みです。
そのため、審査委員は
「本当に自社資金や借入で先に支払いをできるか」
「工期・納期を含めて事業期間内に完了できるか」を厳しく見ています。
具体的には、以下の例を挙げましょう。
・金融機関からの借入内諾や、既に取引のある金融機関との相談状況。
・既存の自己資金残高・キャッシュフロー計画。
・社内のプロジェクト責任者・担当者の役割分担と、過去の類似プロジェクト実績。
これらを事業計画書内で簡潔に示し、
必要に応じて「資金調達確認書」等の根拠となる材料を添付することで、
「計画倒れリスク」を低くプレゼンテーションすることができ、採択に近づくでしょう。
第5章 加点項目で差をつける
23次公募でも、
「経営革新計画」
「事業継続力強化計画」
「被用者保険」
「最低賃金・事業所内最低賃金の引上げ」
「事業承継/M&A」など、
多数の加点項目が用意されており、最大6項目まで申請できるとされています。
近年の補助金では「加点はおまけではなく、企業の経営姿勢を審査する材料」として扱われており、
採否を分ける要因になり得ます。
公募要領の提出書類一覧を見ると、加点に必要な典型的な書類は以下のとおりです
・経営革新計画:承認書と計画書の写し
・事業継続力強化計画:受付番号・実施期間の入力
・地域別最低賃金・事業所内最低賃金に関する加点:指定様式+賃金台帳
・被用者保険:特定適用事業所該当通知書
事業承継・M&A:株式譲渡契約書・株主名簿・履歴事項全部証明書等
審査委員の立場から見ると、
「取りやすい加点」を取り逃している事業者は、
「事前準備・情報収集が十分とは言い難い」と感じられるかもしれません。
もちろん、加点だけを追いかけて事業計画の中身が弱い案件は、結局評価が上がりません。
理想は、「ベースの事業計画の質を高めたうえで、現実的に取得可能な加点は確実に取りに行く」ことです。
どの加点を狙うべきかは、業種・規模・現在の認定状況によって異なるため、
個別に優先順位を整理する必要がありますね。
第6章 シーガル事務所がご支援できること
ものづくり補助金は、補助上限額が大きい分、審査も厳しく、
採択率は概ね3~4割台という「狭き門」と言われています。
採択されるためには、
・公募要領の文言をしっかり読み込み、最新の要件・特例・減点リスクを正確に押さえること
・自社の強み・市場・技術・財務・人材を整理し、
「審査項目に対して抜け漏れのない」事業計画書に仕上げること
・取りやすい加点を戦略的に組み込み、数字の一貫性を保ちながら、説得力あるストーリーにまとめること
これらが不可欠です。
行政書士シーガル事務所では、補助金・助成金専門のコンサルタントとして、
ものづくり補助金をはじめとする各種補助金申請のサポート実績を重ねています。
単なる「申請書代行」ではなく、
公募要領・審査項目を踏まえた「審査委員目線」での事業計画のブラッシュアップ、
付加価値・賃上げ・最低賃金の数値計画の作り込み、
加点項目・提出書類の整理と、実務フローに沿った準備スケジュールの設計、
まで一貫してサポートいたします。
※「報酬を得て、官公署に提出する書類を作成」することは行政書士の独占業務です(行政書士法第1条の3)
当事務所への補助金に関するご相談は無料です。
「うちの計画がものづくり補助金の対象になるのか知りたい」
「事業計画書のたたき台を見てほしい」といった段階でも、
どうぞお気兼ねなくお問い合わせください。
中央区銀座の終活なら、行政書士シーガル事務所へ
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