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ネット銀行やPayPay、死後はどうなる?家族が困る「見えない財産」の探し方と残し方

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デジタル終活 相続編 相続トラブルを防ぐデジタル資産の整理術

デジタル終活 相続編 相続トラブルを防ぐデジタル資産の整理術

2025/07/15

デジタル終活 相続編 相続トラブルを防ぐデジタル資産の整理術

こんにちは、行政書士シーガル事務所 行政書士試験合格者の道丹 美映です。

このブログでは、「終活」に関するテーマを、各テーマを掘り下げてわかりやすく説明していきたいと思っています。

前回に引き続き、今回は近年話題の「デジタル終活」の中でも、特にデジタル資産と呼ばれる財産の相続に焦点を当ててお話ししたいと思います。

第1章:あなたのデジタル資産、もしものとき家族はアクセスできますか?

突然ですが、もしあなたに万が一のことがあったとき、ご家族はあなたの「デジタル資産」の存在に気づき、
アクセスできるでしょうか?

「デジタル資産」と聞くと、少し難しく感じるかもしれませんね。
簡単に言えば、インターネット上に存在する、金銭的な価値を持つ財産のことです。
例えば、以下のようなものが挙げられます。

デジタル資産の代表例。

  • ネット銀行口座(楽天銀行、PayPay銀行、ソニー銀行など)
  • ネット証券口座SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)
  • 暗号資産(仮想通貨)(ビットコイン、イーサリアムなど)
  • 電子マネーSuicaWAONnanacoPayPay、楽天Edyなど)
  • マイレージ(航空会社のマイル、例:JALマイル、ANAマイル)
  • その他、オンライン上のポイントや有料サービス

これらのデジタル資産は、通常の銀行預金や不動産のように、通帳や権利証といった「目に見える形」で自宅に保管されていることがほとんどありません。

特にネット銀行やネット証券を利用している場合、郵送物が届くことも少なく、
家族がその存在を把握するのは非常に困難です。

想像してみてください。あなたが大切に貯めてきた財産が、家族にその存在すら知られずに、
誰にも引き継がれないままになってしまうとしたらとても悲しいことですよね。

そんな事態を防ぎ、ご家族に安心して財産を引き継ぐためには、生前の準備が非常に大切になります。

第2章:相続人が迷わない!パスワードアクセス方法をつくりましょう

デジタル資産の相続において、ご家族が最も頭を悩ませるのが「パスワード」の問題です。

たとえご家族がデジタル資産の存在を把握しても、ログインIDやパスワードが分からなければ、
その資産にアクセスすることはできません。これは、まるで金庫の場所は知っていても、鍵がないのと同じ状態です。

故人のデジタル資産を守り、残されたご家族の負担を最小限に抑えるためには、
パスワードの管理方法が非常に重要になります。


おすすめのパスワード管理術「パスワードマネージャー」の利用。

安全かつ確実に伝えるパスワード管理術

ここでは、ご家族が万が一のときに、安全にデジタル資産にアクセスできる方法をご紹介します。

1.パスワードマネージャーの活用

最もおすすめしたいのが、パスワードマネージャーアプリの利用です。
1Password」や「LastPass」といったパスワードマネージャーは、あなたが使用している全てのIDとパスワードを、
たった一つの「マスターパスワード」で一元管理できるツールです。
それぞれのサービスごとに異なる複雑なパスワードを設定しても、マスターパスワードさえ覚えていれば、
全てにアクセスできるようになります。有料ですが、それだけの価値があるかもしれませんね。

2.マスターパスワードの安全な保管方法

上記、パスワードマネージャーの「マスターパスワード」は、非常に重要な情報です。
これをどこに保管し、誰に託すかがカギとなります。

  • 信頼できるご家族に直接託す:最も確実な方法の一つです。マスターパスワードを記載したメモを封筒に入れ、
    封をして、銀行通帳や実印など、ご家族が確実に見つけることができる大切なものと一緒に保管しましょう。
  • 遺言書で保管場所と開示方法を指定する:遺言書の付言事項に、マスターパスワードの保管場所と、
    ご家族がそれを確認できる具体的な手順を記載する方法です。

ここで大事な注意点があります。エンディングノートに直接マスターパスワードを記載するのはやめましょう。

エンディングノートは、ご自身の希望や情報をまとめる素晴らしいツールですが、
マスターパスワードを直接書き込むのは避けてください。
エンディングノートは、比較的多くの人が手に取れる場所にあることが多いため、情報漏洩のリスクが高まります。

パソコンやスマートフォンの故障に要注意です。バックアップを取っておくことが大切です。

デジタル遺産にアクセスするためのログイン情報をパソコンやスマートフォンだけに記録している場合、
その端末が故障すると、せっかく整理した情報にアクセスできなくなる可能性があります。

クラウドサービスを利用したり、紙媒体でバックアップを取る方法もデジタル機器に不慣れな
ご家族が情報にアクセスする際に役立ちます。

もし、デジタル資産のリスト作成やパスワードの保管、管理、手続きを任せられる方がいない場合や、
より専門的なサポートが必要な場合は、行政書士が遺言執行者としてお手伝いすることも可能です。
オーダーメイドの終活を相談したいときには、お気軽に行政書士シーガル事務所へお問い合わせください。

デジタル遺品とデジタル資産を分けて整理することも大事です。

デジタル資産(相続の対象となるもの)とデジタル遺品(情報的価値があり、思い出になるもの)と分けてリストアップすることが大事です。
分けることにより、ご自身や相続されたご家族も整理がしやすくなります。

第3章:「デジタル資産」の終活整理術

デジタル資産を相続する際には、その種類や性質に応じた適切な手続きを取る必要があります。
ここでは、代表的なデジタル資産の終活整理術と、それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

1. ネット銀行・ネット証券口座

ネット銀行やネット証券口座は、通常の銀行口座や証券口座と同様に、
相続の対象となります。遺言書で相続人を指定することも可能です。

一般的な相続手続きの流れ

  1. 死亡の連絡と口座の凍結: 相続人の方は、被相続人が亡くなったことを、該当のネット銀行やネット証券の
    ウェブサイトに記載されている「相続に関するお問い合わせ」などの窓口に連絡します。
    連絡を受けると、原則として口座は凍結され、不正利用を防ぎ、相続財産を保全するための
    入出金や送金などの取引ができなくなります。
  2. 必要書類の提出: その後、銀行や証券会社から、相続手続きに必要な書類
    (戸籍謄本、印鑑証明書、遺言書や遺産分割協議書など)の案内がありますので、案内に沿って手続きを進めます。
  3. 払戻し・名義変更: 書類確認後、相続人の指定口座への払戻し、または証券口座の名義変更が行われます。

2. 仮想通貨(暗号資産)

近年注目されている仮想通貨(暗号資産)は、その特性上、相続に特に注意が必要です。

  • 国内の暗号資産交換業者で保管されている場合: 日本の暗号資産交換業者(例:CoincheckbitFlyerなど)の口座で保管されているものについては、比較的相続手続きが確立されています。
    基本的には、ネット証券口座と同様の手順で相続手続きを進めることになります。
    これに対して、海外事業者が運営する暗号資産については、多くの場合、相続手続きが
    確立されていないので注意が必要です。

    終活での暗号資産を残すかどうか検討してみませんか?

暗号資産は価格変動が激しく、購入と売却のタイミングを見極めるのが難しい商品です。
終活の一環として、ご自身で売却し、現金化しておくことも一つの有効な選択肢ではないかと思います。
これにより、ご家族が相続手続きで困るリスクを大きく減らすことができます。

3. マイレージ

航空会社のマイルは、多くの場合、相続が可能です。ANAの場合は「会員の死亡後180日以内」など、
相続手続きに期限を設けている航空会社が多いです。
この期限を過ぎるとマイルが失効する可能性がありますので、早めに手続きを始めることが非常に重要です。
相続手続きの詳細は、各航空会社のウェブサイトを確認するか、直接問い合わせてみましょう。

4. 電子マネー

電子マネーは、その種類(プリペイド型、ポストペイ型など)やサービス提供会社の規約によって、
相続の可否や手続き方法が大きく異なりますが、基本的には相続の対象となる資産です。

  • プリペイド型(チャージ型)電子マネー: SuicaWAONPayPay、楽天Edyなどの残高は、原則として相続の対象となります。ただしnanacoは利用規約により相続の対象にはなりません。
  • ポストペイ型(後払い型)電子マネー: iDQUICPayなど、クレジットカードと連携して後払いするタイプは、
    基本的に財産価値がなく、相続の対象にはなりません。
  • クレジットカードのポイントや店舗独自のお買い物ポイント: これらは多くの場合、相続の対象外となります。
    通常、会員資格の喪失(死亡)と同時にポイントが失効する規約になっていることがほとんどです。
    使わないポイントがある場合は、終活の際に使い切ってしまうなどの整理も検討しましょう。

いかがでしたでしょうか?

デジタル資産は、私たちの生活に深く根ざしていますが、その相続はまだ多くの人にとって未知の領域かもしれません。
しかし、今回ご紹介したように、少しの準備と知識があれば、
大切なご家族にあなたの財産をスムーズに引き継ぐことができます。

次回はデジタル終活の「デジタル遺品(SNS編)」です。思い出の詰まったSNS
アカウントや携帯に入ったお気に入りの写真や動画など、ご自身がどのようにしたいのか?
ご家族はどうすれば良いのか?などを深掘りしてお話しします。どうぞお楽しみに!

行政書士シーガル事務所では、オーダーメイドの終活に関するご相談を承っております。デジタル終活について不安なことやご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
(文責/行政書士試験合格者 道丹 美映)

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