コラム

~資産と想いを引き継ぐために~③ エンディングノート、書くことのメリットは?デメリットは?

エンディングノート」という言葉、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

時折、テレビや雑誌等で取り上げられていますが、

「エンド(=終わり)」という言葉が入っているせいか、

あまりイメージが良くないかもしれません。

でも、本当のところはどうなのでしょうか。

「終活カウンセラー」としての活動経験を持つ行政書士である川上が、

4回シリーズにしてわかりやすく解説します。

今回のテーマは、「書くことのメリットは?デメリットは?」です。

エンディングノートを書くメリット

【メリット】

エンディングノートを書く最大のメリットは、

遺された家族や友人に自分の意志を伝えることができることです。

「もし自分がいなくなったら…」なんていう話を、


改まって家族の前でするのはハードルが高いことですが、

ノートに書くだけなら実行しやすいですよね。

遺される側としても、本人の意志をはっきり知ることができるのはとても助かります。


エンディングノートを書いてみた方の声

私は終活セミナーの講師をすることがあります。

ですから、実際にエンディングノートを書かれた方の感想をお聞きします。

エンディングノートを書かれた方の多くがおっしゃることが

「これを書いたことで、これからの人生で自分が何をすべきか、何をしたいかがハッキリ見えた。」

百聞は一見に如かず。

一度書いてみれば、皆さんもすぐに実感できるはずです。


エンディングノートは、今後の人生をより良く生きるためのノートでもあるのです。


エンディングノートを書くデメリット・リスク

【デメリット】

では反対に、デメリットは何でしょうか。

それは、エンディングノートが原因で誤解を招いてしまうことです。

つまり、ノートを書いたときとは気持ちや希望が変わってしまったのに、

書き直さないまま亡くなってしまったケースです。

亡くなった後では「そのノートの内容を撤回してくれ」と

伝える手段がありませんね。

遺された方々は「これが本人の希望なのだ」と思い込み、

それを実行してしまう可能性があります。


そういったことにならないよう、

エンディングノートはこまめに見直し、

自分の意志と合わなくなった場合は、

そのたびに書き直すようにしましょう。


(執筆/川上夢香)

2023/03/02 終活